剣は心なり
鷹番少年剣道教室 指導者 山田信一先生
「剣は心なり、心正しければ剣また正し」
初代指導長故丸山義一先生の教えに従い、私たちは剣道の開始前と終了後に、全員でこの言葉を唱和しております。
「大菩薩峠」という小説(一九一三年九月都新聞に連載開始)があります。作者は中里介山。主人公は机竜之助。その第一巻に新徴組の隊士十数人が、江戸鶯谷で幕末の剣豪島田虎之助を襲う場面があり、隊士は次々と斬られ、最後に残った土方歳三も太刀を打ち落され、引き倒されて背中を膝で押さえつけられます。
この時、島田は「剣は心なり、心正しからざれば剣も正しからず、剣を学ばん者は心を学べ」と言って突き放します。
丸山先生はここから引用され、道場訓として剣道修業の根本を、私たちに示されたものと思われます。 剣道を志す者は、まず正しい心を持つ。何を行うべきか、行ってならない事は何かを強く心に刻みつける。一対一で相対するので、勝つ(目的の)ためには手段を選ばずと思う時があるかも知れません。少年時代にそういう点は厳しく戒めて、シッカリした心構えを会得させ、日常生活の中に溶けこませるものも、指導者の使命ではないか、などと考えております。 |